「生理の出血が多い/過多月経」
- kampo-kojyudo
- 2021年12月14日
- 読了時間: 2分
更新日:14 分前
「数年前から生理2日目に大量出血して日中に夜用ナプキンを使っても2~3時間で漏れ出てしまう。さらに大量出血した後は貧血っぽくなり、立ちくらみ、めまい、動悸がして体がしんどい…」30代後半の方のご相談です。

過多月経は30~閉経期の女性に多く、その原因は個人によって様々です。このような方が漢方相談にいらした時には婦人科受診されているか確認して、もし受診していない場合にはまず婦人科の受診を必ずお願いしています。過多月経では子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫、チョコレート嚢胞などの可能性があり、その診断は内診やエコー等でないと分からないからです。
もし子宮や卵巣に何らかの疾患があるならば、婦人科での治療と並行して漢方薬で血流を安定させたり、副作用を緩和させたり、術後の再発予防として活用されている方が多いです。また子宮や卵巣に器質的な異常のない場合には、定期検診を受けながら漢方治療をしていくのがベストな方法ではないかと思います。
なぜ生理出血が多くなるのか、これを漢方の視点でみるとすると、主に2つの病態が考えられます。まず一つ目は子宮内の血流が滞っている“瘀血(おけつ)”、もう一つは血に熱を帯びている“血熱(けつねつ)”という状態です。
瘀血の特徴として、生理痛が強い、塊が多い、出血の色が暗紫色。
その他、静脈瘤、アザやクマやシミができやすい、舌暗紫色であったり紫斑がある等です。
血熱の特徴としては、生理周期が早まる、のぼせる、イライラしやすい、不眠です。
また貧血様症状は出血量が落ちつくと改善されますので、まずはなぜ出血量が多いのかを突き止めることが先決です。
今回は一般的な病態として瘀血と血熱を挙げましたが、他のケースも勿論あります。
症状は似ていても、そこに至る背景は一人ひとり違います。
表面にみえている症状と体の中で起こっている病態、これらを正しく捉えることができれば漢方薬で症状を緩和させることができると思います☆彡
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